検査前の食事のポイント
消化に良いものとは
食べたものが胃に滞在する時間が短いものを消化に良いものといいます。栄養素の滞在時間は短い順でいうと、「糖質」「たんぱく質」「脂質」となっているため、脂っこい（脂質の多い）お肉料理や揚げ物は検査の数日前から食べることをお控えください。また、調理の方法を、食材をやわらかくなるまで煮る・蒸す・茹でる、細かく切り刻むという工夫をするだけで消化しやすくなります。
消化しやすい食べ物として、糖質でできている白粥や素うどん（やわらかく煮込んだもの）は検査前日の夕食に適しています。
しかし、白粥や素うどんだから大丈夫と具材を入れてしまうと消化に影響します。肉類、薬味、佃煮、漬物など味が濃いものは一緒に食べないように注意してください。
手軽に飲める、ゼリー飲料（果肉などの具なし）も消化に良いのでおすすめです。
消化に良いおすすめの食事
- 白粥（薬味・具材などは入れない）
- やわらかく煮込んだ素うどん
（薬味・具材などは入れない） - ゼリー飲料（果実など具なし）
食物繊維や種を含む
食材は控える
ダイエットや健康食品として注目されている食物繊維は大腸カメラ検査前に食べないようにしましょう。食物繊維は消化されないことにより便を増してダイエットに役立ちますが、消化されない食物繊維が大腸に残ってしまうと検査の妨げになり正確な検査ができなくなってしまいます。
また、消化に良いとされている糖質系でも玄米、胚芽パン、そば粉のお料理は食物繊維が多く含まれているため検査前日は食べないようにしましょう。
食物繊維を多く含む食材の代表例
- 野菜（特に、トマト・キウイなど薄皮や種があるもの）
- 豆類（納豆も含む）
- きのこ類
- 海藻
- ごまなど種やナッツ類
- こんにゃく
など
脂肪分の多いものも控える
脂質は胃の滞在時間が長く、消化に時間がかかる栄養素です。検査の前日に肉類や魚を食べる場合は以下の点に気を付けましょう。
- 脂肪が多い部位のお肉、ソーセージやベーコンなどの加工肉は避けましょう。
- 鶏肉は皮がない胸肉をおすすめします。
- 魚は淡白な白身魚にしましょう
- 調理する際には蒸す・煮るなど油を使わない料理にしましょう。やわらかく仕上げると消化に良くなります。
食べ過ぎない
食事量を極端に減らす必要はありませんが、消化に良いものや食物繊維、脂質を避けた食事をしていても量が多いと消化に時間がかかってしまいます。検査前日は普段よりも心持ち軽く食べるようにして食べ過ぎに注意が必要です。
検査前に食べて良いもの
・食べてはいけないもの
検査前日に食べて良いもの
| ご飯類 | 白粥、白米 |
|---|---|
| パン類 | 食パン、蒸しパン、ロールパン ※バター、ジャム等はつけない サンドイッチ（卵、ツナ） |
| 麺類 | そうめん、うどん |
| 肉類 | 鶏ささみ、鶏むね・もも（皮なし）、豚ヒレ・もも、牛ヒレ・もも |
| 魚介類 | 白身魚（カレイ、タイ、タラ）、すり身（かまぼこ、ちくわ、はんぺん） |
| 卵類 | 卵豆腐、卵とじ、茶碗蒸し |
| 野菜・果物類 | じゃがいも、長芋、リンゴ（皮なし）、バナナ |
| 大豆製品 | 高野豆腐、豆腐、味噌汁 |
| その他 | 飴、ウエハース、カステラ、ゼリー、チョコレート、プリン、ボーロ |
検査前日に食べてはいけないもの
| ご飯類 | 玄米、雑穀米 |
|---|---|
| パン類 | 胚芽米・全粒粉・ブラン・ライ麦のパン、野菜サンドイッチ、 脂質の多いパン（あんぱん、クロワッサン、バーガー、ピザ） |
| 麺類 | そば、中華麺、パスタ |
| 肉類 | 鶏手羽、鶏皮、豚バラ・ロース・サーロイン、ベーコン、ソーセージ |
| 魚介類 | 青魚（アジ、イワシ、サバ、サンマ）、うなぎ、イカ、タコ、エビ、カニ、 貝類、魚卵、干物 |
| 野菜・果物類 | 野菜全般（特に根菜、葉物、種のある野菜）、 いちご、キウイ、スイカ、メロン、柑橘類 |
| 豆類 | 納豆、枝豆 |
| その他 | きのこ類全般、海藻類（昆布、海苔、めかぶ、わかめ）、 薬味類（ごま、しょうが、ねぎ）、こんにゃく、ナッツ、揚げ物、ふりかけ、 スナック菓子、ケーキ、ジャム、乳製品（チーズ、バター） |
検査前日に食べて良いもの
：コンビニ食の場合
| ご飯類 |
|
|---|---|
| パン類 |
|
| 麺類 |
|
| 肉・魚介類 |
|
| その他 |
|
| 健康補助食品 |
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| お菓子 | 飴、ウエハース、カステラ、ゼリー、チョコレート、プリン、ボーロ |
検査前日の飲み物
| 飲んで良いもの |
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|---|---|
| 飲んではいけないもの |
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検査後の食事について
ポリープ切除をされていない方
検査前の食事ほどこだわる必要はありませんが、お腹に優しいものを食べてください。
ポリープ切除をされた方
当日は、白粥・素うどん・豆腐・ゼリー・プリン・ヨーグルトなど、消化しやすいものを食べてください。
翌日に腹痛や出血がないことを確認したら消化に良いものから1週間程度かけて少しずつ普通の食事に戻してください。
唐辛子などの香辛料や刺激の強いもの、アルコールは検査後1週間程度控えてください。
文責：保土ヶ谷あだちクリニック 院長 足立清太郎
